8月5日 曇りのち晴れ

 久しぶりに一人でゆっくり寝たので体力も回復した。今日はちょっと曇り気味だが雨が降っていなければ全くOK。7時すぎに出発した。
 あんまり同じ道を通りたくないので本別からの北上は止めた。代わりに道道134号線で士幌町に抜けることにした。道の駅もあることだし、朝食をそこで取ることにして走り出した。道道134号線も士幌町に入った辺りで大規模な拡張工事をやっていた。今度来る時にはきっときれいな広い道路になっているんだろう。
 R241に出た。少し南下してまずガソリンを満タンにした。それから向かいにある道の駅「ピア21しほろ」に入った。残念ながらここはそんなに新しい施設ではなかった。とても大きい休憩所とかきれいなトイレといったものはなかった。朝食を取ると決めていたので、なにを食べようかと探してみたがレストランらしきものは10時開店らしい。時間はまだ8時半にもなっていない。「ゆでとうきび」を売っているお店が開店準備を始めていたので聞いてみると9時頃に出来上がるらしい。まったく急いでいないので、今日のルートを考えながらじっくりと待つことにした。
 9時になるちょっと前、「ゆでとうきびが出来たよ。」と先ほどのお店から呼ばれた。今日の朝食をゲット。本当の出来立て、茹でたてのとうきび。とうきびは勿論トウモロコシのことやけど、北海道に来てからまだ一度も食べてなかったのでちょっと期待。めっちゃ熱いけど、めっちゃ美味しい。ハフハフ言いながら一気に食べ上げてしまった。あー満足っと。
 今日の予定は旭川へ戻ること。理由は稚内で会った高校生に聞いておいた花火大会が今日だから。6年前に来た時は偶然、花火大会の日に旭川に泊まり宿の窓から花火を眺めるという良い思い出がある。従って今日はその6年前に泊まった宿に行こうと決めていた。旭川に向かって出発。
 R241を北上していく。地図の情報ではこの先の上士幌町では8月上旬に熱気球フェスティバルがあると書いてある。まさかそんなにタイミング良くやってはいないだろうと思いながら走っていると、眼前には気球が空に見える。上士幌町に入ると更に多くの気球が見え、道路脇には「熱気球フェスティバル会場」への案内などが多くある。ちょっと寄ってみたくなったのだが、熱気球には乗せてもらうことはできないだろうと考えて、やめとくことにした。
 この先にはいくつか温泉がある。国道からあんまり外れずに行けそうなところから糠平温泉と幌加温泉を候補に上げた。どっちかで温泉に入ろうと思って走る。気が付くと糠平温泉を通り過ぎてしまっていたので、幌加温泉にした。こちらはなかなか秘湯っぽい感じらしく楽しみしていた。程なく雲がなくなっていき、晴天が広がっていた。
 R241上にも案内標識がでていたので迷わず左折し脇道に入った。道の終わりまでいくと建物が2軒あった。旅館らしい。そのうちの1軒に入って聞いてみると、ちょっと戻ったところにあるこの旅館の旧館の裏手に露天風呂があると教えてもらった。早速そこまで戻ってみると駐車場にバイクが1台停まっていた。先客がいるようだ。タオルだけ持って建物の裏手に回って行くと川のほとりに小さい湯船が、滝の前にたたずんでいた。
 駐車場にあったバイクの先客の人は「菅野温泉」にキャンプしてこの辺りの温泉巡りをしているらしい。そういうのもアリやなぁと思いながら湯に浸かり、滝の落ちる水面を見ていた。今日も快晴。どうも露天風呂に入る日は快晴の日ばかり。まぁ雨の日はバイクから降りること自体が億劫になるので、自然に天気のエエ日にしか入らんのか。
 湯から上がり体も冷まして服を着だした頃にまた一人やってきた。「ここ無料ですか?」と尋ねられたので、「ええ、無料ですよ。」と自信を持って答えた。「良いですよねぇ、ここ。」と言いながら湯船に入っていった。その人と入れ違いになるように出発することにした。本当に狭いところなので、3人もいると狭く感じる。
 R273に戻って再び北上。三国峠へと向かう。6年前に来た時はこの道は舗装されてなかったので通らなかった。数年前に舗装されて綺麗になったが、最高にすばらしい景色に囲まれた中を道内最高地に向かって行く。
 峠のてっぺんの少し手前に三国峠パーキングがある。やっぱりここは見ないとね、ということでバイクを停めてしばし眺める。と、不意に声を掛けられた。「前に会った人ですよね。」
 「えっ?・・・ああ!」二人連れの男女は釧路湿原を見るために一緒に登山をしたあの人達だった。「見たことあるバイクだなぁと思って。」という二人は元気そうに北海道の旅人をしていた。5日振りの再会はやっぱり嬉しい。少し話しをした後、お互いの無事を祈って別れ、R273を再び北上することにした。
 峠をどんどん降りて行き、R39に合流。ここから先は昨日通って来た道を、旭川に戻ることになる。相変わらず交通量の多いR39だがノンビリ行く事にしよう。と思っていたが気が付くといいペースで走っていた。当麻町の道の駅「とうま」で休憩。今夜の宿は6年前に泊まったところにしようと思い、電話してみる。ところが既に予約は一杯。残念ながら旭川での宿泊は諦めることにした。旭川ではそこ以外の宿で泊まるつもりはなかったから。仕方がない、やっぱりまた比布の「ブンブンハウス」に泊まることにしよう。でも3時までは入れない規則になっているので時間潰しのため旭川へ。
 まだ昼過ぎだったため、とりあえず「旭川ラーメン村」に行く事にした。稚内で旭川の高校生から聞いた「よし乃」はラーメン村には無かった。何となく直感で決めた店に入ったが、ラーメン屋なのに冷房が無い。店内にいる全員が汗だらだらで食べている。ちょっと考えられないが、暑いのは平気なんでエエけど。ラーメン自体は美味しい。店の名前は忘れたけどね。
 ちょっと涼むために隣接しているショッピングセンターに逃げ込んだ。このあとは勿論、「男山酒造」に行く。こちらに向かっているときに反対車線に工場が見えていたので比布に行くときにちょうど良い。勇んで出発。「男山酒造」はかなり大きな工場で、看板もしっかり上がっている。しかしR39沿いにあるため気を付けて欲しい。ペースの速い幹線道路なので気を付けないと見過ごすかもしれない。
 工場入り口から入ると駐車場へ警備員が誘導してくれた。今回の北海道ツーリングの目的のひとつになってしまっていた、「男山酒造」の酒蔵。ウキウキ気分でした。見学もそこそこに早速試飲。といっても運転できない程飲むわけにもいかないので、本当に味を確かめるように飲んだ。そしてお土産用に2本買い、郵送してもらった。夏季限定発売のものと酒蔵限定発売のもの。限定という言葉に弱いなぁと思いつつも、ここの酒蔵でしか買えないという品種は実に美味しかった。サラッとしたのみ口で嫌味がない。でも味はしっかりしている。夏の暑い日にはピッタリやね。一番飲んでみたかったのは純米大吟醸の高いお酒。でもこれは別に料金を払わないといけない。200円と言う金額は実に安いんやけれども。今、これを飲むと十中八九酔っ払う。まだ移動が残っているのでそうはいかない。涙を飲んで諦めることにした。
 勿論、このままバイクに乗るわけにいかない。工場建物の入り口には宮水が沸いている。近所の方だろうか、ペットボトルに汲みに来ているぐらいやから美味しいんだろう。その水を大量に摂取して、さらに汗をかくことでアルコールをすっかり無くしてから走り出した。
 3時半ごろに「ブンブンハウス」到着。こないだよりは早かったので結構良い場所を確保できた。荷物を置いてもう一度旭川に行くことにした。稚内での男の約束がある。彼らの働くガソリンスタンドに行かなければならない。それに連日の雨中走行でチェーンのオイル不足の懸念がある。大きな街ではこういう買い物をしっかりしておかないといけないからね。
 教わったとおりの場所にガソリンスタンドがあった。バイクを停めるとすぐに一人が気づいて話し掛けてきた。「来てくれたんですね。」まさしく3人組の一人だった。「約束やからね。」そう答えた。本当はゆっくり話もしたかったが、彼は仕事中だし。取り敢えずチェーンオイルが売ってそうな店を教えてもらって旭川の街の中心部へと向かった。教わったとおりの場所に店はあった。無事にチェーンオイルを買い、早速注油。音が静かになって動きもスムース。
 比布へと戻ろうとR40を走る。夕方のラッシュにはまったしまった。さすがに大きな街なので渋滞もちゃんとある。おまけに今日は花火大会もあるので更に車が多い。来る時より時間を掛けて宿へと戻った。驚くほどに人が増えていた。まだ夕方なのに既に廊下で寝ることが決まった人が多い。日が暮れる頃にはもっと増えていた。それでもドンドン人が来たが、残念ながら建物の中にはもう寝られない。テントを持っているその人達はテントを張ることにしたようだ。比布駅と「ブンブンハウス」の間には屋根付の駐輪場がある。そこの中に張るようだ。幸い利用客はもうほとんどいないので大丈夫なようだ。
 隣で寝ることになった人達と話しているうちに、「一昨日も居たでしょ?」と聞かれた。確かにその通り。実は彼は連泊中らしかった。以前、仕事の関係で東京の中野に住んでいたがなんでも彼の実家がその近所らしく、意外なローカルネタで盛り上がった。その後3人で風呂に行くことになった。歩いて10分ほどの風呂。銭湯ではなく、ここも所謂地元の人が良く利用する共同浴場といったもの。
 宿に戻ってからは芦屋から来たという高校生も加えて楽しく話をした。明日はどうも雨らしい。ちょっと面白いプランを考えている。実行してみよう。