8月3日 雨のち曇り

 朝の天気予報を見ると稚内だけ雨。他は曇りとか晴れ。確かに雨が降ってるねぇ。昨日南下した前線は夜のうちに北上。稚内付近で停滞やて。おいおいおいおいおいおい。しゃーないなぁ、まぁこれも覚悟してたからエエか。出発の準備をしてたらハーレーの人がやってきた。改造しまくったこのハーレー、連日の雨続きで調子悪すぎて走れないらしい。朝8時にして宿に到着だそうだ。大変やねぇ。
 大雨覚悟で出発。まずは北へ、ノシャップ岬のほうへ行ってから南へ向かう。ところが走って5分ほど、まだ稚内の市街地を抜けていないのにもう大雨。既に指先も濡れて冷たい。戻ろうかとも思うぐらいやったけど、停まるのも嫌なくらいに濡れてるので諦めて走りつづけた。ノシャップから進路が南に向いた頃にはすっかりずぶ濡れ。もう濡れネズミ姿には慣れっこ。でもここまで雨が強いと走るのが恐い。対向車の跳ね上げる水飛沫で前が見えなくなることもしょっちゅうやし、自分の前輪で巻き上げた水飛沫が下半身を直撃し恐い。でもペースは崩さない。それなりの速度で走っていた。
 道道106号線をドンドン南下。道路に本当に電柱も何もない原野に道だけが真っ直ぐと続く。勿論建物の影すら見えないのに、雨はドンドンひどくなる。こんなとこでマシントラブルでも起こったらどうしようと思うぐらいに何も無いのだが、幸い車の通行はそこそこある。最悪の場合でも何とかなるかなとか、マイナスな事ばっかり考えながら走りつづける。「サロベツ原野」付近に差し掛かっていても晴れならばキレイなんやろうけど、大雨ではねぇ。幌延町に入った頃から雨は少しずつ小降りになり始めた。天塩町に入った頃にようやく雨が止み出した。ほっとした頃に、道はR232へと移り手塩の市街地を抜ける。
 そんなとき突然警察官の赤灯で道路脇の広場に誘導された。パトカーも停まっているぞ。俺、なんかした?スピードなんか出してないよ。あれっ他にもバイクが停まってるぞ、チャリンコも。と思ってるとカメラがパシャ。一人のおじさんが話し掛けてきた。「交通安全キャンペーンをやってます。時間があったら停まっていってください。おにぎりとしじみ汁も無料で食べて頂けますのでどうぞ。」はぁ・・・。キャンペーンならもっとちゃんと書いておいてよね。でもタダと聞いたら、ねぇ。雨で冷えた体を温めるのに暖かいしじみ汁はエエし、ちょうど昼飯時やし。「ハイ!」の一言でバイクを停めてすぐに椅子に座り、おにぎり二つと暖かいしじみ汁を頂いた。両方とも美味かったのは良かったけど、ホンマにもうちょっと解かり易くキャンペーンをしてほしい。「関所」とかも書いてあったけど、派手な色とか使って目立つようにしてくれないと。どーみてもあれは取り締まりにしか見えへんで。と、アンケート用紙にも書いておいた。
 気を改めて南へ向けて走り出す。安全運転でと言われたばかりなのに制限速度をちょっとだけオーバーして走ったりなんかしたりして。道の駅「富士見」で休憩。ちょうど昼を過ぎたこの時間は、今朝4時に小樽港に着いたライダーで北上している人達と交差する時間になったみたい。急に関西ナンバーが増え出す。彼らは誰もレインウェアを着ていない。この先は晴れらしい。ありがたいねぇ。靴と靴下を乾かしつつ、一人のライダーと話す。朝、稚内を出てきたという女性。今日中に富良野に行きたいと言っている。ちょっとキツイけどまぁ飛ばせば何とかなるよ、っていう会話だけしてお互いにほぼ同時刻に出発。30kmほど走った道の駅「おびら鰊番屋」で暑さのあまり休憩。3時間前には豪雨の中にいたのに、今では炎天下にいる。困った天候やわ。ソフトクリームを食べつつまたも靴と靴下を乾かす。さきほどは生乾きで済ませたが、これだけ晴れてるとガンガン乾いていく。10分ほどでまぁまぁな乾き具合にはなった。すると向こうから一人の女性が歩いてくる。あら、さっき会った人やないの。どうもかなり先に着いてたみたい。遥かにペースが速いはずの彼女に追いついてしまった。しかも今度の出発は俺が先。大丈夫かいなぁ、それで今日中に富良野まで行けるんかー?
 留萌市に入った。先週この地域では避難勧告も出るほどの大雨。床上浸水もかなりあったらしい。幸いここまで道路の通行止めはなかったが、これから先はどうだか解からない。海岸線の道路は駄目という情報もあって、ここから内陸に進路を取るためR233に道を変え旭川を目指すことにした。幌糠の小さなパーキングでルートチェックしていると先ほどの女性ライダーのバイクに抜かれた。良かったよ、抜いていってくれて。がんばって富良野まで行っとくれ、と思いながらこちらも出発。R233から深川でR12にというルートでも良かったがそれも単純すぎて面白くないので峠下というところから道道549、1007号線を通ってR275に出て更に道道98号線で深川市の市街地を避けるルートを選んだ。これは正解で深川から旭川に抜ける峠のワインディングは中々良かった。抜け道らしく地元ナンバーの車も良いペースで走ってくれてたのでついていくだけでも楽しかった。
 今日の宿は旭川市の隣り、比布町の「比布町地域ふれあい館ブンブンハウス」にすることにした。無料なのに充実設備らしく一度行ってみようと常々考えていた。R40を比布へ向けて、久しぶりの大きな街並みを横目に見つつ走る。トンネルをくぐろうとふと上にある看板を見ると、「男山公園」とある。ん?!男山といえば北海道の美味しい日本酒銘柄。旭川に酒蔵があると聞いてたけど、あれこの辺なの?よし、今度来るからねぇと言いながらトンネルを抜けるといきなり田園地帯が広がった。さっきまでの市街地の喧燥は何?
 さて目的地「ブンブンハウス」は比布駅前にあるらしい。駅への看板を頼りに向かった。R40をコンビニがある交差点で左折し更に進むと程なく比布駅に到着。駅を正面に見て右へ50m。キレイな建物が見えてきた。まさかあれかな。屋根が付いたバイク置き場にバイクが停めてあるぞ。ここみたい。綺麗すぎるね。
 中も綺麗。炊事は外の別棟で行うようになっている。コインランドリーには洗濯機と乾燥機が2台ずつ、洗面所、コインシャワー、男女別トイレ。寝る部屋も男女別で禁煙。ロビーのみ喫煙可。受付は台帳に住所、氏名、職業、ナンバープレートを記入するだけ。これで無料。ここ最高。荷物を置いてコンビニまで買い物。これがR40まで戻らないと行けなくてちょっと不便。酒屋は近所にあるのにね。とりあえず夕食と洗濯用の洗剤。急な日焼けで腕がヒリヒリ痛いので、なんか日焼け用のクリームとかを購入して戻る。
 宿に戻っても時間は4時過ぎ。早い夕食を取りつつ、人が増える前に洗濯を済まそうとコインランドリーを使用する。ここの乾燥機は100円で40分回る。電気式なので乾燥力が弱いんよね。予想通り40分でも生乾きだったのでさらに40分。これもまだ人があんまり居ないから出来ること。さすがに80分回すとちゃんと乾いた。これでまた1週間は着替えに困らない。6時から飲み始めてしまい、7時にはお酒が無くなった。そこからは酔いもドンドン覚めながらいろんな人と話す。寝場所は既に確保してあったのだが、人が増えてきて畳の引かれた部屋だけでは寝れないだろうとなり、ロビーで寝ることにした。こっちの方が板の床で涼しげ。窓際に行ったので尚良し。板の床やけどどうせエアーマットを引いた上で寝るので関係なし。こっちに移動してからもロビー組4、5人と話していた。一番の年長者は45歳のおじさん。でも印象的にはお兄さんっていう感じやったけどね。今日も楽しく夜が更けていきました。